兵庫県立加古川東高等学校(ひょうごけんりつ かこがわひがしこうとうがっこう)は、兵庫県加古川市加古川町粟津にある公立高等学校。2021年(令和3年度)時点、スーパーサイエンスハイスクール(SSH)指定を受けている。主な略称は「ヒガシコウ」「カコヒガ」「カコトン」。
概要
加古川市にある公立高等学校の1校である。1924年、兵庫県立加古川中学校(旧制中学校)として開校した。
校訓
- 自治創造
- 明朗親和 - 旧制加古川中学校時代の「質実剛健」に代わって制定された
教育方針
当校の教育方針は以下の通り
- 校訓「自治創造、明朗親和」を基調に知育・徳育・体育の調和を図る
- 生きる力を育み、21世紀を担うこころ豊かな人づくりを図る
- 自己教育力を高め、生徒一人一人の個性の伸長と自己実現を図らせる
沿革
略歴
兵庫県立加古川東高等学校は、1924年、旧制中学校である兵庫県立加古川中学校として設立された。当校設立には、加古郡および印南郡の強い要請があった。1905年(明治38年)、兵庫県の通常県会にて「加古印南ノ地ニ中学校増設ニ関スル意見書」が議決された。1922年(大正11年)、県は設立にあたり、土地8000坪および建設費の30万円を各町村負担とした。加古郡および印南郡の各町村は、それらのために奔走し、同年12月18日、建設費の各町村負担分および土地の目録をそえて、県知事に提出し、ようやく設立に至った。第二次世界大戦降伏後の学制改革によって、兵庫県立加古川東高等学校となった。1951年から1957年まで通信教育部も設置されていた。1986年に、普通科内に理数コースを設置され、2010年に理数科となった。2006年には、文部科学省よりSSH(スーパーサイエンスハイスクール)の研究指定を受けた。
年表
旧制加古川中学校
- 1924年(大正13年)
- 2月13日 - 兵庫県立加古川中学校設置の認可が下りる。
- 4月1日 - 開校。第1学年生徒150名入学許可。
- 1928年(昭和3年)6月7日 - 学年進行により5学年そろい開校式を挙行。この日を創立記念日とする。
- 1948年(昭和23年)2月15日 - 通信教育部設置される。
加古川東高等学校
- 1948年(昭和23年)
- 4月1日 - 学制改革により新制高等学校に移行し、兵庫県立加古川東高等学校と改称。
- 7月1日 - 兵庫県立加古川西高等学校と職員・生徒を折半交流し、男女共学となる。
- 1951年(昭和26年)5月15日 - 兵庫県立長田高等学校定時制分校(通信教育部)を本校に設置し開校式を行う。
- 1957年(昭和32年)3月31日 - 分校(通信教育部)統合のため廃止される。
- 1986年(昭和61年)4月1日 - 普通科内に理数コースを設置。
- 2003年(平成15年)4月1日 - 理数コースを自然科学系(ジェネラルサイエンス)コースに改編。
- 2006年(平成18年)4月3日 - 文部科学省よりSSH(スーパーサイエンスハイスクール)の研究指定を受ける(5年間、2012年・2017年に再指定)。
- 2010年(平成22年)4月1日 - 理数科を設置(自然科学系コースを発展的解消)。
- 2020年(令和2年)4月1日 - STEAM教育実践モデル校の指定を受ける(3年間)。
基礎データ
所在地
兵庫県加古川市加古川町粟津232の2
設置学科
- 全日制課程
- 普通科
- 理数科
普通科は第3学区内、理数科は兵庫県全域から出願可能である。理数科は特色選抜の合格者でクラスが構成される。
通学区域
普通科の通学区域は、以下の通り。
- 兵庫県
- 明石市・加古川市・西脇市・三木市・高砂市・小野市・加西市・加東市・多可郡・加古郡
アクセス
- JR山陽本線加古川駅 徒歩7分
象徴
- 校章
- 校章は、新制高等学校発足時に、当時在籍していた生徒からの公募により選ばれた。校章は、加古川の清き流れの上に立つ当校を表している。
- 校歌
- 現在の校歌は、1949年(昭和24年)に開催された「創立25周年記念式典」にて校旗とともに発表された。作詞は富田砕花、作曲は須藤五郎による。
- 制服
- 男子:詰襟、女子:セーラー服
- 2023年度より私服通学が認められていて、さらに2024年度からは制服の購入は任意となる。
学校行事
- 4月 始業式・入学式・文化部発表会
- 6月 体育祭
- 9月 球技大会
- 10月 前期終業式・後期始業式・一日遠足
- 12月 探求デー
- 3月 球技大会・終業式・卒業式
部活動
(出典:部活動加入状況)
- 運動部 - ソフトテニス、バレーボール、柔道、剣道、硬式野球、卓球、バスケットボール、陸上競技、ソフトボール、バドミントン、サッカー、水泳
- 文化部 - 演劇、雑誌、美術、書道、合唱、吹奏楽、邦楽、軽音楽、写真、茶道、華道、放送、新聞、ESS、JRC、HRC、アマチュア無線、自然科学(生物・地学・化学・数学・物理)
- 同好会 - 応援団、囲碁・将棋
高校関係者と組織
高校関係者組織
当校および前身校の加古川中学校(旧制)の同窓会として、「兵庫県立加古川東高等学校清流会清流会」がある。
著名な出身者
実業
- 大枝宏之(日清製粉グループ本社社長)
- 粟田貴也(トリドールホールディングス創業者)
- 松井昭憲(元ピムコジャパンリミテッド取締役兼最高経営責任者)
研究者
- 畑明郎(環境学者)
- 釜江廣志(経済学)
- 曽我謙悟(行政学)
- 吉井秀夫(考古学者)
- 渋谷秀樹(憲法学)
- 中尾良信(仏教学者)
- 藤井義晴(植物生態学)
- 大形徹(中国哲学)
- 渡辺勝彦(英語教員)
政治家・官僚
- 塩田晋(元衆議院議員)
- 清水ひろ子(元播磨町長)
- 竹花豊(元東京都副知事、警察官僚)
- 杉尾秀哉(参議院議員、元報道記者)
- 浜野喜史(参議院議員)
- 上原淳(運輸・国土交通官僚)
司法
- 北山元章(福岡高等裁判所長官)
- 住田裕子(弁護士)
芸能・マスコミ
- 大村浩士(アナウンサー)
- 小西美穂(キャスター)
- 櫻井慎也(声優)
- 菅原洋一(歌手)
- 高瀬耕造(アナウンサー)
- 武岡智子(アナウンサー)
- 谷五郎(歌手、パーソナリティ)
- 恒松あゆみ(声優)
- 速水奨(声優)
- LINO LEIA(歌手、作曲家、ラジオパーソナリティ)
- 広瀬敏郎(歌手)
- レイザーラモンHG(お笑い芸人)
- 安富史郎(声優、ナレーター)
- 旭堂南海(上方講談師)
芸術
- 大村達身(ミュージシャン、元くるり)
- 船原長生(ミュージシャン、プラズマティックス、映画監督)
- 川勝和哉(クラシック音楽指揮者)
- 北條俊正(映像作家、写真家、小説家)
- あずまきよひこ(漫画家)
- 長岡敦子(漫画家)
- 北村賢志(架空戦記評論家)
- 船江恒平(将棋棋士)
スポーツ
- 渋谷俊浩(マラソン選手)
- 沼田宏文(バスケットボール選手、日本代表)
- 松本忠繁(野球選手)
脚注
注釈
出典
参考文献
- 兵庫県立加古川東高等学校『清流五十年(兵庫県立加古川東高等学校創立五十周年記念誌)』1974年。
- 兵庫県立加古川東高等学校『清流六十年(兵庫県立加古川東高等学校創立六十周年記念誌)』1984年。
関連項目
- 兵庫県高等学校一覧
- 旧制中等教育学校の一覧 (兵庫県)
- 日本の理数科設置高等学校一覧
外部リンク
- 兵庫県立加古川東高等学校
- 兵庫県立加古川東高等学校清流会
- 清流会東京支部(兵庫県立旧制加古川中学、加古川東高等学校同窓会東京支部)



