カーター・ルイス・キャップス(Carter Lewis Capps, 1990年8月3日 - )は、アメリカ合衆国ノースカロライナ州レノア郡キンストン出身の元プロ野球選手(投手)。右投右打。
経歴
プロ入り前
ノース・ルノアール高等学校時代は2番手捕手だった。マウント・オリーブ大学入学後に投手に転向し、アメリカ大学野球選抜に対し3回5奪三振の活躍を見せた。
プロ入りとマリナーズ時代
2011年のMLBドラフト3巡目(全体121位)でシアトル・マリナーズから指名され、8月9日に入団。A級クリントン・ランバーキングスで先発として4試合に登板した。
2012年はAA級ジャクソン・ジェネラルズで抑えとしてプレーし、38試合に登板して防御率1.26、19セーブを記録した。その後AAA級タコマ・レイニアーズで1試合に登板し、7月31日にメジャーに初昇格。8月3日のニューヨーク・ヤンキース戦に初登板した。同年のサザンリーグにおけるベスト・リリーフに選ばれた。
マーリンズ時代
2013年12月11日にローガン・モリソンとのトレードで、マイアミ・マーリンズに移籍したことが報道され、12月13日に球団が発表した。
2014年3月25日に傘下のAAA級ニューオーリンズ・ゼファーズへ配属され、そのまま開幕を迎えた。開幕後はAAA級ニューオーリンズで7試合に登板し、防御率1.64と好投。リリーフを務めていたアルキメデス・カミネーロの不調もあり、4月23日にメジャーへ昇格。昇格後は9試合に登板していたが、5月27日に右肘の故障で15日間の故障者リスト入りした。6月4日に60日間の故障者リストへ異動した。
2015年は30試合にリリーフ登板し、防御率1.16・WHIP0.81という素晴らしい数字をマーク。31.0イニングで7四球に留めた一方、とてつもないペースで三振を奪って奪三振率16.8という数字を記録。ピッチングフォーム (後述) の話題性も相まって、一躍ブレイク・イヤーとなった。
2016年のスプリングトレーニング中に右肘のトミー・ジョン手術を受けた。
パドレス時代
2016年7月29日にアンドリュー・キャッシュナー、コリン・レイ、タイロン・ゲレーロとのトレードで、ジャレッド・コザート、ルイス・カスティーヨ、ジョシュ・ネイラーと共にサンディエゴ・パドレスへ移籍した。この年は60日間の故障者リストに入ったままシーズンを終えた。
2017年は2年ぶりにメジャーに復帰し、11試合に登板して防御率6.57・7奪三振の成績を残した。
2018年3月26日に40人枠を外れる形でAAA級エル・パソ・チワワズへ配属された。このシーズンの終了後に引退。
引退後
引退後は野球のトレーニング施設「ドライブライン・ベースボール」のプライベートトレーナーとピッチングアナリストの職を得た。
2021年にはニューヨーク・メッツの傘下ルーキーリーグの投手コーチとして招聘。
2023年時点ではシアトル大学の投手コーチを務めている。
投球スタイル
最速101.2mph(約162.9km/h、2015年7月12日計測)のフォーシームと80mph前半のナックルカーブ、80mph中盤のスライダーを投げ、高い奪三振率を誇る。また、独特なモーションにより投球中に軸足でジャンプするようにしてホームベースまでの距離を稼ぐため、反則投球ではないかと物議を醸したが、MLB機構より正式に認められた。このようにして他の投手よりリリースポイントが前にあるため、2015年は速球の平均の体感速度がアロルディス・チャップマンを超え、両リーグ1位であった。しかし、この投げ方は2017年にルールが改正され不正投球とみなされることになった。この「カーター・キャップスルール」は2021年にNPBでも採用されている。
デビュー以来奪三振率は毎年10を超えている一方で与四球が多いことが課題であったが、年々改善されている。
詳細情報
年度別投手成績
- 2017年度シーズン終了時
背番号
- 58 (2012年 - 2013年)
- 22 (2014年 - 2015年)
- 56 (2017年)
脚注
関連項目
- メジャーリーグベースボールの選手一覧 C
外部リンク
- 選手の通算成績と情報 MLB、ESPN、Baseball-Reference、Fangraphs、The Baseball Cube、Baseball-Reference (Register)
- Carter Capps stats MiLB.com (英語)
- Carter Capps (@CarterCapps) - X(旧Twitter)
- Carter Capps (@cartercapps56) - Instagram




